[介護保険サービスを受けるには?] 家族の介護が必要になったらどうしたら良いか

介護

母の急逝により、介護保険サービスを使い、一人暮らしになった父を支えることになりました。
初期認知症の父は、母の手助けによって生活していたため、母の急死は晴天の霹靂でした。
フルタイムで働いていた私が十分な介護をすることは不可能だったため、介護保険制度を利用したサービスを受けることは必須でした。
介護保険制度を利用したサービスを受けるための流れをまとめます。

介護保険サービスが必要になったら時に行うこと

65歳以上の方は第1号被保険者となります。介護が必要になったときは、要介護認定を受けることでサービスを受けることができます。一方、40-64歳の方は第2号被保険者となり、介護サービスを利用できる方は、国が指定する特定疾患が原因で要介護認定を受けた方に限られます

介護が必要になったら、高齢者の福祉サービスを担当している施設に相談します。私の地域は高齢者あんしんセンター(地域包括支援センター)という名称でした。お住まいの地域の市役所などに問い合わせると、自宅から最も近い施設を紹介して頂けると思います。

高齢者福祉センターでは、本人の生活状況や介護の必要性をヒアリングします。介護保険を使ったサービスを必要としない場合でも、見守りサービス(自治体の相談員が定期的に自宅を訪問)などを提案して頂けます。ヒアリングの結果、介護サービスが必要となったら、要介護認定の申請を行うことになります。

要介護認定の手続きの流れ

要介護認定の申請には、介護保険証健康保険証が必要となります。また生活状況や介護の必要性に加え、主治医の名前や医療機関名などを記入します。申請後、調査員の訪問日程の調整を行い、訪問調査が行われます。役所の担当職員もしくは事業所の調査員が自宅に訪問し、要介護者の生活状況などをヒアリングします。身体看護や生活援助の必要性を審査することが目的です。

訪問調査結果と主治医の意見書などを点数化し、一次判定が行われます。さらに、4-5人の専門家が点数化されていない状況を加味し、要介護度が決定されます。

私の父の場合、洗濯、着替え、入浴などの日常生活は自分で行うことができました。一方、食事の準備やお金の管理はできませんでした。主治医からの意見書で、病院で認知症の診断を受けていたことが判明したこと、また、母の急逝による生活状況が激変が考慮されたことが、要介護度に大きな影響を与えたようです。

要介護認定の結果は、申請から数週間後に通知されました。要介護度は、軽い方から要支援1、2、要介護1、2、3、4、5になります。父の結果は、要介護度1でした。要支援と要介護では支給限度額に大きな違いがあります。要介護4、5はほとんど寝たきりの方になりますので、要介護1でも比較的手厚いサービスを受けることができます。

介護保険サービスの自己負担割合は?

健康保険と同様、介護保険サービスを受ける場合、前年の所得に応じて1−3割の自己負担が必要となります。負担割合が記載された介護保険負担割合証が、毎年7月に交付されます。全体の8−9割くらいの方は、1割負担のようです。父の場合、ぎりぎり2割負担でした。

介護サービスを受けるときは、介護保険証介護保険負担割合証を提示することになります。2割でも自己負担は少ないと思いますが、1割と比べると2倍になりますので、ケアプランの作成に多少影響が出ると思います。

要介護認定後に介護サービスを利用する流れ

要介護認定を受けると、在宅でのサービスを中心に利用する、もしくは施設に入所することを選択します。比較的費用が抑えられ、住み慣れた自宅で生活ができるため、最初は在宅のサービスが中心になると思います。

在宅でのサービスを利用するためには、居宅介護支援事業者を選びます。近くの居宅介護支援事業者がわからない場合は、高齢者福祉センターに相談すると良いと思います。事業者を決めて連絡すると、担当するケアマネジャーが派遣されてきます。ケアマネジャーの役割は非常に重要で、介護の司令塔的役割を担います。

ケアプランの作成方法

ケアプランは、どんな介護サービスをどのくらい利用するかを定めた計画書で、ケアマネジャーに作成して頂きます。私の父は訪問介護(ヘルパーさん)週3回、通所介護(デイサービス)週1回、訪問看護週1回からスタートしました。ケアマネジャーとは毎月面談を行い、情報交換とケアプランの見直しを随時行っていきます。

ヘルパーさんには、居室、トイレ、浴室などの掃除やゴミ捨てなどをお願いしました。デイサービスは軽度の運動が中心で、日常の生活が維持できるような機能訓練をお願いしました。訪問看護はバイタルチェックを中心に、健康状況の観察をお願いしました。

介護保険サービスは、自立した日常生活を営むことを支援するのが目的です。いわゆる家政婦さんとは仕事が異なります。従って、庭やベランダの掃除、大掃除で行うような窓拭きなどの作業をお願いすることはできません。

また薬局にもサービスをお願いしました。処方箋を持っていく薬局を一箇所にし、薬の自宅への配達をお願いしました。また「お薬カレンダー」を作って頂きました。ポケットにその日に飲む薬をまとめて入れて頂き、飲み忘れを防止するようにしました。

最後に

私の経験を元に介護サービスの申請から開始までをまとめました。介護は一生続続きますし、仕事をしながら行うのは大変な作業です。健康保険同様、介護保険も素晴らしい制度だと想います。介護サービスを有効に活用し、皆さんが充実した日々を送って頂きたいと思います。

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