私の父(83才)は要介護1の認定を受け、介護保険サービスを利用しています。
最近、更新のための要介護認定調査を受け、無事に要介護1(有効期限3年)と判定されました。
要介護認定の概要と注意点をまとめます。
介護保険・要介護認定調査とは?
要介護認定調査とは、
「介護保険サービスを利用するために必要な要介護度を判定する目的で行われる、
市区町村の職員または委託を受けた調査員による聞き取り調査」です。
要介護認定調査の目的
- 要介護度と認定期間の判定
申請者の心身の状態や日常生活の状況を把握し、介護の必要度を客観的に評価します。
初めて介護保険サービスを受ける方法については、こちらに記事にしています。 - 介護サービス計画作成の基礎情報
調査結果は、ケアマネジャーが適切な介護サービス計画を作成するための重要な情報となります。 - 公平・公正な認定
全国共通の調査項目と判定基準を用いることで、地域差のない公平な認定を目指します。
#実際には各自治体の財政状況と高齢化率による地域差があるようです。
この調査用紙に記入することが調査員の仕事ですが、これ以外の具体的な状況を把握することも大切な仕事です。
要介護度の目安
要支援1から要介護度5までの状態像は下記になります。
要支援2と要介護1に大きな違いはありませんが、受けられる介護サービスと上限額は少し異なります
要支援・要介護度において受けられるサービスはこちらにまとめています。

要介護認定調査の流れ
- 要介護認定の申請
有効期限が近づくと、要介護認定調査の依頼が市町村から届きます。
原則として本人または家族が市区町村の窓口や地域包括支援センターに申請します。
私はケアマネージャーに代理申請をお願いしました。
認定の有効期限の60日前から申請可能で、なるべく早く行なった方が良いです。 - 訪問調査
市区町村の調査員が自宅や入所施設などを訪問し、本人や家族に聞き取り調査を行います。
調査時間は約1時間程度で、心身の状態や日常生活の動作について質問されます。
必要に応じて、実際の動作確認も行われます。 - 主治医意見書
市区町村から依頼を受けた主治医が、申請者の心身の状態について意見書を作成します。 - 一次判定
訪問調査の結果がコンピュータに入力され、全国一律の基準に基づいて一次判定が行われます。 - 二次判定(介護認定審査会):
一次判定の結果と主治医意見書、特記事項などを基に、保健・医療・福祉の専門家からなる介護認定審査会が最終的な要介護度を判定します。 - 結果通知: 判定結果が申請者に通知されます。
要介護認定調査時のポイント
- 普段の状態を正確に伝える
調査員には、できる限り普段の生活状況や困っていることを具体的に伝えましょう。
最近会った具体的なトラブルを伝えることで、要介護の必要性が伝わります。 - 家族の同席
できるだけ日頃介護している家族も同席し、状況を補足説明するようにしましょう。 - 事前に情報を整理
日常生活で困っていること、できること・できないこと、病歴などを事前にメモしておくと、スムーズに回答できます。
ケアマネと相談し、十分なシミュレーションを行なってから調査を受けましょう。 - 正直に回答する
状態を良く見せようとしたり、悪く見せようとしたりせず、正直に回答することが大切です。
要介護度は高い方が良いわけではありません。
同じ介護サービスでも要介護度が高くなると点数が上がり、自己負担が増加します。 - 遠慮せずに質問する
不明な点や心配なことがあれば、遠慮せずに調査員に質問しましょう。
調査員の方も介護のプロであり、直接相談できる貴重な機会です。 - 生活機能の具体的な説明
特に重要な生活機能(食事、排泄、入浴、移動など)については、具体的な状況を説明しましょう。
着替えや入浴、トイレなどを1人でできる方でも、状況によってはうまくできないこともあると思います。 - 介護者の負担も伝えましょう
介護者の負担や困りごとも、遠慮せずに伝えましょう。
仕事、家事、子育てなどが忙しくて、介護の時間が十分に取れないことも、介護保険サービスを必要とする立派な理由だと思います。
要介護認定調査は、適切な介護サービスを受けるための最初のステップです。
ありのままの状態を具体的に伝えることが、より適切な要介護度の判定につながります。
要介護認定調査の注意点
- 要介護認定の有効期限の約2ヶ月前に更新依頼の封書が役所から届きます。
要介護認定調査に1ヶ月以上かかりますので、なるべく早く認定調査を申し込みましょう。 - 調査員からの連絡は個人の携帯電話から掛かる場合があります。
申請後数日間は、心当たりがない電話番号でも出るようにしましょう。 - 要介護認定調査は、平日もしくは土曜日に行われます。
調査員の方は忙しいため、要介護者や家族が日程を合わせる必要があります。
日程調整のためにも早めに申し込みましょう。 - 主治医との日常的なコミュニケーションが重要です。
主治医の意見書は重要です。
どのような介護が必要な状況か、場合によっては認定調査の前に話し合っておくと良いです。
日常的にどのような介護が必要で、何をしているかを知ってもらいましょう。
最後に
要介護認定調査は、現在の介護保険サービスが継続できるかを決定する大切な調査です。
備えあれば憂いなし。
調査員に介護保険サービスの必要性が伝われば、自ずと結果はついてくると思います。
皆様の参考になれば幸いです。最後までお読み頂き有難うございました。