2024年のノーベル平和賞は「日本被団協」に

社会

2024年のノーベル平和賞は、日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)に授与されることが発表されました。広島と長崎の被爆者たちが長年にわたり核兵器廃絶を訴える活動を続けてきたことが評価された結果です。受賞理由を簡潔にまとめます。

核兵器の非人道的被害を証言する活動

被団協は、広島・長崎での原爆の惨状を生き延びた被爆者(ヒバクシャ)の証言を通じて、核兵器の非人道性とその廃絶の必要性を世界中に訴えてきました。

彼らの証言は、核兵器が引き起こす恐怖や苦しみを直接伝え核兵器が再び使用されないようにするための国際的な認識の拡大に貢献しました​。

夜の原爆ドーム(2022年に筆者が撮影)

核兵器使用のタブー化への貢献

被団協の活動は、核兵器が使用されないという国際的な合意の形成にも寄与しました。

広島・長崎の被爆体験は、戦後80年近くにわたり核兵器使用のタブー化に重要な役割を果たし、核兵器の拡散を防ぐための国際的な取り組みに影響を与えています​。

次世代への継承と教育

被団協は被爆者の証言を次世代に継承することにも力を入れています。

被爆者が減少していく中で、若い世代がその経験とメッセージを引き継ぎ、核兵器廃絶の運動を続けられるような活動を行っています。次世代への平和教育にも貢献している点が評価されました​。

国際的な平和運動への参加

被団協は数千の証言を集め、国連や各種の平和会議にも代表を派遣して、核軍縮の緊急性を訴え続けてきました。

国際社会で核兵器廃絶を求める声を広げるための運動もノーベル平和賞受賞の要因となっています。

被団協がノーベル平和賞を受賞する意義

広島・長崎に原爆が投下され惨劇が起こったことは、日本人なら誰もが知っている事実です。
一方、世界には原爆が非人道的な兵器であることを認識しながら、使用の正当性を主張する人が存在します。

その方々に対し、原爆の非人道性を強く主張できるのは被爆者であり、実際に経験した方々です。
戦後80年が経過し、被爆者が近い将来いなくなることをノーベル賞委員会は意識したのではないでしょうか。

またウクライナ戦争の行方が見通せず、イスラエル・ガザでも戦禍が広がっていることへの危惧があるのではないでしょうか。

核保有国であるロシアやイスラエルが戦争を継続し、中国や北朝鮮が武力行使をちらつかせていることへの警鐘だと考えています。

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